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実家に帰りたい / 乾いたハグ

今日お洗濯すればよかった と思った。

夏っぽい日差しのなか、ウォーターサーバーの水が切れたのでコンビニに水を買いに行く道、そう思った。

水曜日はなんの仕事もない日で、ほかの業務委託でうけているタスクもないときはTHE休みという感じ。

2週間に一回こういう日があり、こういう日は決まって実家に帰りたくなる。

広くて冷たい、入るとファミマと同じ音がする玄関、わたしの背よりも大きなお仏壇、ぱたぱたと廊下を進んだらリビング、扉をがらがらと引けば最初に椅子に腰掛けているおばあちゃんの背中か、台所で料理をしている叔父が「おかえり!」と言う。

続けておじいちゃんが現れて「おうおう、よくきたな おかえり」と言う。

高校2年から一年、高校3年は学校のそばにアパートを借りてくれたので週に一度、大学になってからは年に一度か二度帰る程度。

時間でいえば生まれ育った家よりも短く、一人暮らしやももちゃんと暮らした時間よりも短いのに、わたしはときどき「帰りたい」と思うのだ。

今もすごく「帰りたい」と思っている。目を閉じて、手を組んで腹に置き、足を伸ばして、実家のソファに寝転ぶ気持ちを思い出す。あっちに叔父がいて、あっちにはおばあちゃんがいて、わたしの周りをクイックルワイパーで掃除してるおじいちゃんがいる。

ときどき、従兄弟や、お姉ちゃん、近くに住んでいるふたりの叔父や叔母がくる。他愛もないことを話したり、お小言をもらう。

帰りたい。おばあちゃんのご飯が食べたい。叔父さんとお酒が飲みたい。

あっという間に8月がきて、帰れることなんてわかっているのに、そして帰ったらまた沖縄に帰りたいと思う天邪鬼さも理解しているのに、今はすごく帰りたい。

女でも男でもなんでもない、なんの仕事をしてるかも関係ない、どんなことが好きかも関係ない、実家にいる間はただの孫で姪で。

このお休みの日がわたしに与えるものと実家がくれるものはイコールで結ばれているので、きっとそのせいでわたしはこんなに帰りたくなるんだろう。

おかえり、ただいまと思いっきり乾いたハグができるお家が懐かしく、なかなかそれを拡大しきれないじぶんの欲の波に飽きているんだろう。

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短い時間なのにこんなに思うのは、密度が濃かったせいなのかもしれないなぁ。