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言葉にできない / 波の中 / 間違いも答えなら

急に気持ちがぽきっと折れてしまった。

何もかもに興味が湧かず、昔買った谷川俊太郎の絶版になった宝物の詩集を開いては言葉をなぞっている。

ときどき訪れるこの波をどうにかして壊そうと、ここ数年は何度も何度も水の壁に手をぶつけたり身体ごとつっこんでみたり。でも、もうやめてしまった。

諦めて波に身体ごと委ねたら、耳の奥まで水が入ってくる音がする。ゴボゴボと脳のなか泡立ち、ぐぅっと身体が沈んでいく。

そしてようやく力が抜けて、ぷかぷかと浮かび出すのだ。浮かんでる間はなにも考えられなくて、ただ肌と肌感じながらじぶんがここにいるのだということを知らされる。

膝を抱いてはじぶんの形が人間なのだと認識し直し、心がどこか旅に出ている様を肉体から呆け眺める。

人間の肉体がときどき重たくて仕方なくなる。ずるずると引きずりながら歩いてみるけれど、大して気持ちがすっとすることもなく、アスファルトにときどきガリッガリッと引っかかって痛い。

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数日前にフェイスブックに「ひとを好きになるのも好かれるのもこわい」と書いた。仕事も同じだと続けた。

じぶんの枠をこえるこわさ、じぶんを外界にさらすこわさ、ひとの評価をあびるこわさ、ひとの視線を感じるこわさ。

関係を持つことへの恐怖、上回る好奇心、そしてそのあとどっとわたしを疲れさせる考え事の山。

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助けてくれるのは、創作された、表現されたほんとうのことの欠片たち。

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そう、そういう気持ちなの!と、本の前でほろほろ泣くの。冒頭にあげた詩集もそう。言葉をなぞるたびに楽になる。呼吸がふっと楽になるんだよ。

今回の波ではじめて、わたしはわたしにこの波に浮かぶことをゆるし、なにも考えずに漂うことをゆるし、そのなかでひとと出会うことをゆるした。

それがどうなるのか、やっぱりしつけし直してぴしゃんと頬を打ち頑張らないとだめになってしまうのか、自然とまた浮上するのか、そういう実験です。

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これもまたひとつの答えなはずだから。今は試してみたいから。もう考えるの疲れてしまったから。季節が変わる頃にはきっと。きっと。きっと。

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さいこう。