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くらくら / ミモザ

二日酔いのくらくらなのか、心の波に船酔いするようなくらくらなのか。

どちらのくらくらかは定かではないけれど、くらくらとしながら1日がすぎていく。

 

お酒って不思議だと思う。そして音楽も不思議。

お酒に美味しい音がぽちゃんぽちゃんと入っていく、味として音を感じる。

その味が変わっていく、体の中で音がまじる。

 

酔っぱらっていたせいだろうけれど、いつもとはまるで違う感じ方に、つま先から頭までくらくらのなかに浸る。

 

口の中のきんかんの甘さだけやけに鮮明なのと反比例してだんだんとじぶんと外との境界線がぼやけ、最後にいただいたワインでかつーんと「はい、明日は二日酔いです」のラインまで酔っぱらった。

 

うまく眠れずに切れ切れに目覚めながらうとうとと。朝焼けの色に起こされる。

うすぴんくから濃い紫、おれんじ色がさしたと思えば、水色がじんわりと滲む。

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そういえば、と。

 

そういえばbarのお手洗いのミモザの花の香りがとてもいい香りだった。

誰も見ていないのだからと鼻をくっつけて匂いを堪能したミモザ。黄色くかわいい小さな花がたくさんついたミモザ。

 

中学生のときの昼食のメニューに「ミモザサラダ」というのがあって、ほうれん草を茹でたもののうえにゆで卵が細かく刻まれたものがのっていたのだけれど、あれがたまらなく好きだった。

 

、ことを思い出す。ミモザ。

 

来年ミモザを見たときには食べ物だけじゃなく、moon riverがカクテルに沁み込んでいく不思議さを思い出すのだろう。

左右に揺れる身体をおさえることすらできずに、口から漏れる歌いたい気持ちを隠すこともできずに、喜びそのものになって座っていたカウンターを思い出すんだろう。

 

音が入って、身体が変わる。

 

ピアノの音、ひとの声、笑っている知らないひと、外の喧騒。

 

ぜんぶと溶け合ってしまえば、もう。

 

明日になればこのくらくらも懐かしむ対象になってしまう。時が流れる、刻一刻と変わるわたしの内と外。世界のぜんぶ。

 

84年生きてきたおばあちゃんに言わせると「そんなに長くない」というわたしののこりの人生は、思っているよりも不確かで、いつ途切れてしまうかもわからない頼りなさ。

 

くらくらのなかにいると「そういえば生というのはこんなに曖昧なものだったのか」と、なんだか我に帰るような

 

ハッとする とかいうエネルギーがないのが このくらくらのみそ。くらくらのなかで感じると なんだかぜんぶぼわぼわとして、、、

 

とりあえず今日は くらくらのため 一旦眠ろう。

 

もうすぐ身体からほどけてなくなってしまう酔っぱらいの余韻を、もう少しだけ、次目がさめるまでの間だけ味わっていたいよ。

 

できることなら、忘れないでいたいけど。