今年は一ヶ月に一度なんやかんやで飛行機に乗り、愛知だの東京だのと行き来を繰り返している
去年まではそうしたい!と思っていながらいろいろ環境が整わず、だったのでとても嬉しい
出かける口実はなんでもいいのだけれど、とにかく飛行機に乗ってどこかへ行くというのが好きだったり、電車に乗って沖縄ではない風景と出会い考えるのも好きだったりする
今回は初めて千葉に来ていて、それは大学1年生からなんやかんやで隣にいてくれたひとが泊めてくれるので来たのだけれど、千葉駅なかなか面白い
JRの電車を降りて階段を上がると(ちょうど帰宅ラッシュでくらくらするくらい人がたくさんいた)、そこには一面お酒なのだ
ワインやら日本酒やら焼酎やらが、常温だったり大きな冷蔵庫だったりに一面並んでいてびっくりしてしまった
並びにいくつか気軽に入って飲めるようなお店もあって、名古屋駅に少し似ているなぁと思った(というか、どの駅もなんかお金の使わせ方の狙いが似たり寄ったりだなと、景色が一緒になっていく面白くなさって社会学でなんか名前ついてたよなと思いながら眺めていた)
でもこれもたくさんミーティングがあったり、誰かが寝ないで詰めた企画書だったりが形になったものなんだろうと思うと、すごいなぁと感心してしまう
わたしは何を形にしたいかなと考えてしまう、嘘、そういうフリをしていたりする
今はまだ何を形にしたいかだなんて本当にわからなくて、そしてそれを探すのにも飽きてしまったので、目の前にいただくひとつひとつのお仕事のことばかり考えるようになった
それはそれで楽しい毎日なので、こうやって日常はちょっとずつ色味を変え、季節を変え、気づいたら年を重ねているのだろう
わたしは今23歳だ
年齢は記号に過ぎなくて、あまり意味のないものだと近頃やっと身体の芯から理解した
年下のひとのなかにも年上のひとはいて、年上のひとのなかにも年下のひとがいる
そして、ひとりの人間のなかにも何本も別の人格が入っていて、ペルソナとはまた別のその年齢はちょっとした仕草や言葉の選び方からにじみ出る
あまり年齢を尋ねられることも少なくなってきたけれど、会話の糸口として聞く方もいる
そういうときにいつも思う、その反応によってそのひとのなかにあるものが浮き彫りになるように思うのだ
若いね!と一言言って会話が終わるひと
今までどんな人生を重ねてきたか質問を続けるひと
嫌だなと思うのは、その若さに価値を紐付けるひとだ
「一番楽しいときだね!」とか「年取るとろくなことないよ~」とか、なんて返したらいいか思いつかず、苦笑いを繰り返す
不思議と、30代のひとが多い、きっと女のひとの価値と若さを紐づけた情報にたくさん浸されてきたのだろうと想像している
かわいそうだなと思っている、見下してるのとはまた違う、その言葉はそのひとの口からでている、その言葉を一番最初に聞かされるのはそのひと自身なのだ
わたしの価値と年齢は関係ない
わたしの価値と性別もまた関係ない
あえて女性としてくくって話をするとしても、わたしより10も20も30も年齢が上のひとたちには、びっくりするぐらい美しいひとがたくさんいて、そしてその美しさというのはちょっと鼻をいじったとか、眉毛の描き方を変えたとか、そんなレベルの美しさではないのだ
その美しさは日々の積み重ねからできていて、そのひとのなかにはそのひとの色の哲学が溢れていて、少し唇をあけるだけで濃淡さまざまな色合いのキラキラとしたそれがふわふわと出てくる
ちなみに「そういうひとたち」はわたしの年齢をあまり尋ねない
それが意味がないと知っているのだと思う
尋ねたとしても、笑ってくれることが多いなと思う、まだまだこれからだね~とにやにやするひともいた
好きだなと思う反応だった
こないだ一番うれしかったのは、そう、あのブルーの夜、カクカクとしたグレーの建物の中でママさんが言った
「あなたはまだまだ輝くね、今も輝いてる!もっともっと輝きが増していくね」
そう言われたときに、わたしはまるで好きなひとのそばで眠るときのような安心感と、はじめてひとを好きになったみたいな心臓のバクバクが同時にきて、非常に忙しかった
今思い出しても、奥の方からきゅんきゅんとしてしまうその言葉を、その瞬間を、なるべくなるべく忘れたくないとときどき取り出しては味わっている
わたしは、みんなみたいに年を重ねたい
23歳ですと、10年後、20年後に言われたときに笑いながら、いいねぇと言うような、そういう大人になっていきたい
何歳にも戻りたいと思わない生き方を続けられているけれど、これからもそうできますように
今が一番楽しくて、今が一番健康だから、これからももっともっとそうなっていけるような、そんな感じがしてる
以上、千葉の駅からお送りしました
3歳の頃に戻ったら、たぶん今よりもずっと楽しめるだろうけど、今一緒にいるひとたちとは誰一人出会えていないのも、よく知っているから
だからやっぱり、これでいい、これがいい