「いつもそうやって、できるのにできないといって降りてしまったら、できるものもできなくなるんですよ」
「それじゃあいつまでもできるようにならない」
「どうして逃げるんですか」
おそらく久しぶりに先生をがっかりさせてしまった練習でした。
「全部に自信がなさそう、なんとしてでも繋げてやるってがむしゃらにやらないと、いつまでも繋げられないままだよ」
OBの先輩にもコメントをもらって。
先生が教えてくれること。
「できるのにできないふりをしない」
ということ。
それは今の気持ちのつくりかたを教えてくれている師匠が「やりきりなさい」と言ってくれるのと同じこと。
明日しっかり世界一周のためのプレゼンをして、夜の便で沖縄に戻ったら、いっぱい眠って、月曜日いっぱいラートまわろう。
いっぱい。
先生をがっかりさせて悲しかったけど、それより悲しいといってるのは信じてもらえなかった自分の体。
もっと頑張れるのに、気持ちが先に折れてしまう。
あほだなぁ。
もう一回もう一回と、あと何回ラートと向き合えるだろう。
来年が最後の全日本大会。
あ、すごく泣きそう。
なんでかな。
来年が最後。
「世界大会行きたいひとなんていっぱいいるんじゃないの」
「はるなちゃんはそれに見合った努力をしてるの」
そう言ってくれた人の姿がちらちらと。
来年が最後。
今年の大会、どんな気持ちで終えてるんだろう。
私、今は自分のことがとても情けない。
でも、引きこもりたいわけじゃない。
情けないままで、がんばってみて、大会に行って。
いっぱい感じて勉強して、戻ってきていっぱい練習しよう、また。
先生。あと一年は見てくれるって言ってた。
あと一年、一緒にもう一回もう一回って、一緒に見てほしい。
来年が最後。
来年が、最後。
本当にできるだろうか、できないんだろうか。
できなかったとしても、元気に生きられるんだろうか。
生きられるだろうなぁ、今の私だったら。
でも、やりきれずに今年と来年を終えたら。
私は死にたくなるだろうなぁ。
しっかりやりきろう。
今は目の前のこと。
大会のことは、飛行機のるまでちょっと忘れよう。
大嫌いだった自分のことを、大切にできるようになった。
それはラートのおかげ。
絶対できないと思ってた技がひとつひとつできるようになってる。
それもラートのおかげ。
先生のおかげ。
先輩のおかげ。
同期のおかげ。
後輩のおかげ。
ラートは、私を外とつなげてくれるひとつのものだった。
ラートは、ラートは。
ラートは、偉大だなぁ。
今日の練習はだめだった。
いいとこもあった。
先生が背中を向けるの、かためで見えちゃったけど。
来週の土日、先生に丸をもらえるような演技がしたい。
何より、自分にまるをあげられる演技がしたい。
あと5日。
できること、できないこと見極めよう。
先生にごめんなさいがいっぱい出てくるけど、何よりこれは自分へのごめんねだなと、真っ青な足首をながめつつ、そんなことを。
どうしてもやりたかった技で落ちて落ちて、また落ちたときにできたあざだねこれは。
こういうあざは、一年生ぶりにできたあざだなぁ。