「家があったらいいだろうなぁ。
扉をあけて、手を洗って、顔を洗って、それから椅子に深く腰かける。
そういう家があったらいいだろうなぁ。」
(映画のなかのセリフから。)
孤独と孤独がひびくなら。
そう縁を結び合える相手がいるのなら、それはとても嬉しいだろうなぁ。
と、羨ましいなぁってこの映画を観る度にそう思っています。
細田守監督の「おおかみこどもの雨と雪」です。
アニメの映画はジブリしか観たことがなかったのにサマーウォーズを観てからすっかりはまってしまって。
バケモノの子も好きだったし、サマーウォーズも勿論好きだけど、これが一番好き。
(公式ホームページの写真、 映画「おおかみこどもの雨と雪」- 作品解説から)
一番上に書いたセリフに対して、それを静かに聞いていたハナは「じゃあ私がおかえりって言ってあげる」
って、言う。
最初のセリフを言ったのは、オオカミ男。
それに対して答えるのがハナ。
オオカミ男も、ハナも、すごく孤独に今を生きている、家族もいなくて、お金もなくて。
でも勉強が好き、本が好き。
生活をするのを楽しんでる。
タイトルにある雨と雪、は二人の子供たち。
二人が大学で出会うシーンもとても素敵だし、その二人が惹かれあい、質問をしあうところも素敵。
ひとを好きになると、こんな風になるよなぁって思いながら観ていました。
そういうやりとりのあとに、少し、ながい時間があって、そのあとにようやく、オオカミ男さんはハナに自分がオオカミ男だということを伝えられて、それからようやく二人は一緒に、しっかり一緒に生き始めるっていう。
でね、こわくて言えなかった、ごめんねってオオカミ男がいうのがまたいい感じ。
ちなみに、オオカミ男のフォルムも好き。
男のひとの身体も、女のひとの身体も、美しい。
子どもも、大人も。
人間も動物も昆虫も、植物も、お花も、食べ物も、いろいろなものの形が美しくて、この世はいいなぁ。
「好き」「嫌い」の眼鏡は持っているけど、その眼鏡をはずしちゃうと、どれも美しくて、それってすごいいいことだ~。
昨日の記事で、「好かれること」「嫌われること」を書いたけど、それもたぶん重要だけど実は重要じゃなくて、前提としては、そういう美しさがある、というのをよくわかっていれば大丈夫な気がします。
話がそれちゃった。
自分がオオカミ男だ、というのを伝えたら、もう大切な存在になってしまったハナはどう捉えるだろう、受け入れてくれるだろうか、と悩むオオカミ男パパのように。
好きなひとに何かを伝えるのって本当に怖い。
っていうか、どんなに大切なひとでも、どんなにそばにいるひとでも、言葉にしないと伝わらない、その言葉も「信じる」「信じない」を決めなくてはいけないのって、面倒だし、面白いし、大切なことだなと思います。
言葉にするわずらわしさ。
言葉にする大切さ。
どちらも毎日のなかにあるから、人間に生まれて言葉をつかえてよかったな~と時々考えます。
とはいえ、好きな人に好きだと直接いう勇気はやっぱりないので、まだまだがきんちょな自分です。
あ、あと好きなシーンはね。
「もうあのおうちも住めなくなる?」
といって、
「お母さん」
といって大泣きする雨を、それまでどうすればいいのか考えあぐねていたハナが、抱きしめて「大丈夫大丈夫」というシーンも大好きです。
息子の雨の成長をどう受け入れて、どう手放せばいいか苦しむハナに、夢のなかに現れたオオカミ男が、「大丈夫、もう大人だよ。自分の世界を見つけけたんだもの」というシーンも好き。
「大丈夫」っていい言葉だなぁ。
というわけで、もし気になったらぜひ観てみてください。
おおかみこどもの雨と雪
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本もあるよ。
ちなみに読んでいる本はこれです、面白い~~。

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