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せきららら

“付き合う”ってなんだろうって、”結婚”って。
でもしてみないとわからないものだろう、とも思う。

わたしたちは付き合っていたのか?と、
5年も居候したこの部屋から荷物を出しながら考え込む。

少し前にそんな話を二人でしたとき、
俺はいつもそうなる、と彼が話していたのが面白かった。
前にお付き合いをしていたひとともそうだったと。
落ち着いてしまうのだと。

でもたぶん。
キャッキャウフフしながら、
お互いにお互いを縛ることを楽しむようなひとだったら、
1年くらいで飽きただろうなぁと思う。

横で日常を過ごすのがたのしかったから、
こんなに長い時間、18歳から23歳になるまでの日々を、
共有することができたのだ。

猛烈な憧れもあり、”恋愛”っぽいことがしたいと、
ペアリングを欲しがってみたり、旅行をしたがってみたり、
いろいろなことをねだってみたときもあったけど、
本当にそれが欲しかったわけでもないよなぁと振り返る。

本当に好きだったし、今も好きだ。
大切に思っている、これから先も幸せであってほしい。
だけど、隣で歩くのと、遠くにいるひとを思うのはまた違う。
どういう風になっていくのか、本当にわからない。

一緒にいる間も、頭の中はいそがしく、思考はあちらこちら。
だいたいは今抱えている企画をどうしたら面白くできるかと、
セレンディピティ的に、できごとを繋げていく作業をしている。

ときどき彼の声で我に返り、返事をする。
ずっと、そんな感じだったような気もする。

彼はわたしにとって親鳥のようなひとだった。
ご飯を食べているか、健康かどうか。
そういうものにいつも気を配ってくれていた。
だからここは、巣みたいなものだった。

この地域を出ていきたい、引っ越したい、と思うのは、
結局、彼の匂いがしすぎるからなんだろうともわかる。
彼がいない間、彼に思考が偏るのは健康的でないと感じるから。

とってもとっても好きだ。
彼の声も目もまつげも眉も鼻もくちびるも、他のところも。
全部とってもとってもとっても好きだ。

わたしはもう大人だから、彼と一緒に東京で暮らすことも選べた。
でも、そうしたくないと思ったから、そうしなかった。
今のお仕事や、コミュニティ、そういうものが面白いから。
今はできてないけど、ラートがしやすいというのもある。

この「さよなら」がどんな意味なのか。
まだわからない、わかりたくない。

しんどいことも、だいっきらいだと思うこともあった。
人間として!とか、正しいを振りかざして責めたこともあった。
二人でカーテンから透ける朝日に照らされるまで泣いた日もあった。

あ~~~だめだ。
センチメンタルに浸るのは、ぜんぶ終わったあとにしよう。

もちろん今わたしが彼に結婚しようと話しかけてみることもできる。
でも、それって出発点が不安からなのだ。
この先のなが~い(かもしれない)人生への不安から。

そんなのって、そんなのって、そんなのって!
つまんないしかっこ悪いしもうそういうベタベタはイヤ!

死ぬほどさみしくなるだろうけど、
今はひとりに戻ってみたい。
どうしようもなくなったら、前みたいに隣に戻りたくなると思う。
だけどそのときにはもうここにいないもんね。

あ~~もう。
ほんと、時間を止められたらいいのにな。
この中途半端で完璧な関係のままずっとこの狭い部屋にいたい。

も~。も~~~~。
ただ好きだって思いながらこのまま固まってたい。

でも時間が進んじゃうし、わたしは変わっちゃうし、彼も変わる。
そしてそれはお互いのこれからの人生にとって必要な分かれだ。

ピッタリと重なって生活できて嬉しかった。
とてもとても幸福なことだった。

好きになった人ひとりひとりを100愛してるけれど、
彼のことも同じように100愛していて、彼からも、たくさん。

は~~~~~、もう。
時間、とめられたらいいのにね。

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海に、いきたくなるよね。