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男のひと、女のひと。

男のひとは、どうしてこんなに甘えんぼなんだろうと、ときどき不思議になる。

女のひとのそれとはまた違う甘えを、男のひとのなかにみる。

今日はそのかけらを1歳にならない赤ん坊のなかに見つけ、ひとりでニヤリと笑った。

「男」だとか「女」だとか、そんなくくりは前時代的でくだらない。

だけれども、最近の暮らしのなかで、「男」と「女」の違いを感じているのもたしかだ。

(厳密に言えば、統計的に共通点を多く見出し、フォーカスしたのが「身体的性差」というカテゴリーだというニュアンスなんだけれど。)

男のひとの甘え方は、なんだかとても根本的なところにある。

浮かぶのはジョン・レノンとオノ・ヨーコの裸の写真だ。

ヨーコのおなかの横あたりで、ジョンが胎児のように丸まっている。

「どんなひとも」というほど男のひとを知っているわけではないけれど。

わたしの知っているわたしの好きになった男のひとたちは皆甘えんぼだった。

どうしてそんなことを改めて考え始めたかというと、江國香織の読んでないのを見つけて買ったからだ。 

なかなか暮れない夏の夕暮れ

なかなか暮れない夏の夕暮れ

 

 

ずっと我慢していたケーキを一気に食べるのがもったいなくてちびちび齧るのと同じ感じで、ゆっくりゆっくり読んでいる。

江國香織の作品のなかにでてくる男のひとも、「根本的」なところに甘えがある様子がよく描かれている気がする。

でもその甘えが実に繊細で、そのキャラクターをより一層魅力的に見せる。

現実もそういう感じだ。

とても強く、活動的で、たくさんのひとに慕われている。

そんなひとが甘えんぼというのは、やっぱりかわいくて、とても嫌いにはなれやしない。

どんなにいじわるされたって、ついゆるしてしまう。

甘えんぼのなかに打算的なところがないからなんだろうと思う。

女のひと、というか、わたしのそれって、やっぱり打算的なところが切り離せない。

甘えるというのは生存本能のなせる技で、相手を上手にコントロールすることが目的。

ちっちゃい頃からの染み付いたものなので、なんだかなかなか直らないね。

つまり、わたしの「甘える」は、全然ピュアじゃないのだ。

だから、好きになっちゃうともう一気に甘えベタになる。

もちろん、甘えるというのとはまた別で「愛情表現を求める」という行動もあって。

そちらはとても素直にできる。とってもピュアな感情だからだ。

好きだと言ってほしいだとか、あれを買ってほしいだとか、ここに行きたいだとか。

そういうのは全然言える。

断られたところで10分拗ねればスッキリしてまた別の方法で求めてる。

好きになっちゃうと、相手をコントロールして自分の思うゴールへ到達しようというのができない。

好きになる前は、無意識にしてたことだったりするのにね。

そんなつまらない自分の「甘え」や「愛情表現を求める」という行動を、笑って受け止めてくれるのも男のひとの良いところだと感じる。

そのおおらかさというか、おおざっぱさというか、そういうものを「やさしい」と思う。

こちらを困り顔で眺めて馬鹿だなぁと言ってくる姿を眺めながら、このままずっと振り回されていてほしいと思う。

でも、そんなことを思っているうちに年を取って、気づいたらもう「女のひと」ではなくなるのかもしれない。

前時代的だと自分でも思うけれど、振り回す権利は「女のひと」の間しか持てないようなものに見える。

そう思うと、なんだかやっぱり、そのやさしさからうんとこしょっと足を抜かないといけないのかもね。

それが、ひとりの人間として生きるということ。

凛とした白髪、後ろでひとつにまとめてまっすぐ立つ姿を連想する言葉だ。

それって、とてもさみしいことのように感じていたんだけれど、3年後のわたしはその姿にも慣れ、たぶん笑っている。

誰かと寄り添わない時間がきっと、誰かと寄り添う時間のすばらしさを教えてくれる。

だいすきな甘えんぼなひとに、甘えられている間、甘やかしている間、本当に幸せだったのはわたしのほうだ。

あとすこしで、その日常が非日常になる。

さみしいなぁと思いながら、今日もその日常を生きている。

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大人になると決めて大人になった。

でも、いつまでも子どもでいられたらよかったのに、ともときどき思う。

まだ、身体の区別が少なかった頃。

まだ、何もなくてもぴたっと誰かにくっついていられた頃。

今は理由がないと、関係がないと、ぴたっとくっつけないことのほうが多い。

それはときどきとてもわたしを寂しくする。

いつまでも子どもでいられたら、また違うことで寂しくなってたんだと思うんだけどね。

飼い主に恋してるけど、チューもしてもらえるけど、パートナーにはなれない猫の話を思い出す。